葬儀と言うのは、様々なマナーが有り、その一つとして知っておくべき事が喪服に関してのことです。地味目の色の物を選ぶとか、光沢のある物は避ける、と言った事は基本ですが、それ以外にも知っておくと良い事は多々あります。その一つが、出来れば高価なものは避ける方が良いと言う事です。元々喪服自体は高価な物で、通常の服の様に気軽に選んだり着たりする事が出来るものではありません。しかし、高価であれば何でも良いと言う訳ではなく、まずは着心地を重視する方が良いと言えます。なかなかスムーズに動く事が出来ないと言う場合、御焼香の時等にもすぐに動けずに周りの方に迷惑を掛けてしまう可能性が出て来ます。したがってデザインや金額だけで選ぶのではなく、素材や着心地などで選びます。
もう一つ知っておく方が良いのが、遺族よりも高価なものはマナー違反になってしまうと言う事です。黒色でしっかりとした正式な喪服を着ていれば問題はないだろうと思われてしまいがちですが、実際には正式な物は喪に服す必要のある遺族・親族が着用するものとなっています。したがって、その場合は高価な物を着たとしても何ら問題は有りません。しかし一般会葬者はそれよりも格式の軽い略した物を着用するのが実はマナーとなっており、出来るだけしっかりとしたものをと考えて服を用意してしまうと、時には相手に失礼な事をしているとなってしまう場合があります。普段着で行っても良いと言う程ラフな物では有りませんが、自分がどの立場で参列するのかと言う事を良く考え、それに合わせて服装を決める事になります。
また女性の場合は出来るだけ華美にならないようにする、と言うのも基本です。化粧は殆どせず、アイメイク等もしないのが基本です。また指輪は結婚指輪、若しくは婚約指輪のみで、ネイル等で派手に飾っていても良くありません。あくまでも故人を送り出すための儀式に参列すると言う事を念頭に置き、何で普段とは違う正式な服装で臨むのか、さらにどういう服装がマナー上正しいとみなされるのかと言う事を良く考えて、何を着るか選ぶようにします。とりあえず、高価なものとそうではない物を1着ずつ用意しておけば、親族の場合も一般会葬者の場合も対応できるようになります。